内視鏡検査は鼻から?口から? その後の経過
インフルエンザが猛威を振るっていますね。ただコロナ感染もちらほらみられます。
寒暖の差が激しく、体調管理が難しい季節です。
なんか愛媛は全国で一番インフルがはやっているとか。どういうこと?
内視鏡検査を当院でされる方も徐々に増えてきて、それに伴い当院のスタイルも決まってきました。
基本的には上部内視鏡が初めての方、以前に内視鏡をしてつらい思いをされた方には経鼻内視鏡をお勧めしています。
また経鼻内視鏡をする際は、鼻の局所麻酔はもちろん行いますが、点滴での鎮静は行わず検査しています。
(もちろん希望の方には行っています)
経鼻内視鏡のいいところは、嘔吐反射が少ないため、検査中も実際の画像を見ながら話もできるし、検査後にすぐ日常に復帰できるところだと思っています。
点滴鎮静剤を用いて、眠っている間に検査がおわるのというのは、検査が怖い方、以前につらい思いをされた方には、とてもいい方法だと思います。
やはり一番楽なのかもしれません。
実際に苦痛なく検査を受けることができ、喜んでいただけることが多いです。
しかし、鎮静剤にもデメリットはあります。
緊張の強い方にはなかなか効かないこともあります。ぼーっとはしているけれど、刺激ですぐに目が覚めてしまうこともあります。なかには検査中全く眠れなかったという方もいらっしゃいます。
また、麻酔を多く使いすぎると、検査後に気分不良などの副作用が出ることもあります。
どうしても1日の行動が制限されてしまいます。
メリット、デメリットを説明し検査方法を相談することにしています。
ただしかし。
最近悩むことがあります。
経鼻内視鏡は本当に楽なのだろうか、、、。
理想としては、
「経鼻内視鏡ってこんなに楽なんだ!これなら何回しても大丈夫!」
というのを目指しています。しかし、実際に終わった後に、
「、、、ふう、しんどかった」
「、、、次はやっぱり寝ている間に口からがいいな」
というご意見もいただきます。一度もオエっとならずに終わっても、やはり「しんどかった」と思われるようです。
ドキっとするわけです。
まあ、細いといっても、あのような硬い棒が鼻から入るわけですから、楽な検査ではないですよね。
特に女性、鼻腔の狭い方は、口とは違った圧迫感、不快感があるようです。
咽頭反射(オエっとなる)に関しては、間違いなく鼻の方が口よりは少ないです。
それであれば、鼻からカメラを入れて、点滴で眠り薬も使えばいいじゃない、と思われるかもしれません。
ただ鼻のカメラのいいところは、鎮静剤や喉の強い麻酔を使うことなく、日常にすぐに戻れるところだとおもいますので、そのいいところを消してしまうような気もして。
自分で言うのもなんですが、自分はカメラの挿入(喉をこえる)はうまい方だと思っています。
勤務医の頃は経口用の太い内視鏡を使用していましたが、毎年検査をされている患者さんから
「今年は楽やった」 「いつもオエってなるのに全然ならんかった」
といっていただくのを励みにしていました。
もしかして経鼻内視鏡を口から挿入するのが一番楽なのじゃなかろうか、、。
そんな風にも思ってしまうわけです。
ただやはりカメラで一番しんどいのは喉で、それを考えると鼻の方が、、、
ダラダラと長くなりました。
なにをグタグダ言っとるんだと思われるでしょう。
僕はただ、みんなに苦痛なく内視鏡をしてほしいと思っています。それだけです。
(そしてちょっと、あの先生うまかったわ~とほめてもらいたいだけです)