TV出演
なんとわたくし。テレビに出ることになりました。
もちろんローカル番組の3分弱の短い簡単な番組ですが。
それでもテレビに出ることにかわりはない。
ただまあ先に言いましょう。見ないでほしい。
あれは僕じゃない。僕であって僕ではない。
ある日突然テレビの方から連絡をいただきまいた。
ホームページをみて、ぜひ僕に消化器疾患について話をしてもらえたら、という事でした。
その時は深く考えもせず、ああいいですよ。くらいの感じでした。
ただ日程が結構タイトで、このような質問をします、と質問内容をいただいて、撮影は4日後くらい。
話す内容は特に指定はなく、質問に答えるような感じで進んでいくとのことでした。
まあいつも患者さんと話すようにすればいいやろう、くらいに考えていましたが、撮影日が迫るにつれ募る不安
あれ?あたしこれ普通にしゃべれる?
子供とテレビをみながら、「はきはき腹から声出してしゃべらんかい。背中が曲がってたらかっこ悪いやろ?ちゃんと胸張って話しろよ」くらいのことをいつも言っていました。
実際に撮影が始まるとあら不思議。
なんかのどが詰まったような感じで声がでない。ポソポソと小さな声で話してしまいます。
自分でもわかるくらい顔がこわばっていて、背中が丸くなっているのがわかります。
絶対言わないでおこうと思った、はじめの「あー」「まあ」「えっと」とか言いまくり。
なんか途中で体から魂が抜けだして、カメラの前で小さく丸まっているおっさんを診察室の上から俯瞰してみているような不思議な感覚。
一気によみがえるトラウマ
今まで学会や講演会で、自信満々で臨むけど、一度も満足して話できたことなんかないじゃないか。
それでいつも家に帰って落ち込むじゃないか。
そうこうしているうちに、びっくりするくらいあっさりと撮影は終わり。
「・・・はい、じゃあもう大丈夫です」と告げられます
思わず僕は
「え!?もう終わりですか?僕自分でも顔が引きつってるのがわかりました!
今日まだ一回も笑ってないです!大丈夫ですか!?」
と聞いてしまいました。
テレビ局の人はあっさりと
「・・・大丈夫です。うまく編集します」とのこと
不安しかない僕は
「お願いします!顔を笑顔に加工してください!」
とお願いしましたが
「それは無理です」とのことでした。
後日送っていただいたデモをみると、なるほど。
ささやくような声でしゃべったけど、マイクが拾ってくれて声はきこえます。
ただ全く腹から声はでていない。自分こんな声してる?
背中も丸いし頭も大きい。
頭の方を大きく加工したんか?
妻は気を使って、
「思ったより大丈夫やん。大丈夫、そんなに気持ち悪くないよ」
とフォローしてくれました。
? 気持ち悪くないって当り前じゃない?
ちょっと思いましたが、少し気持ちが楽になり子供に見せてみました。
「んー。声が小さいね」
ですよね。
パパがテレビに出ると期待していたのに申し訳ない。
いつもであればはしゃいでテレビ出たんよ、と宣伝するところですが、今回は黙っておこう