鳩と僕の話③
今日は雨ですね。今週はずっと雨らしいですが、四国には恵みの雨です。
乾いたダムが潤ってくれればいいですが。
そんなわけで続きです。
鳩が卵を産んだとこからでした。
そうなんです。卵を産んでダブ子はかわってしまいました。
やたら攻撃的になって。
巣から離れたところで洗濯物を干していたのですが、窓開けるともう威嚇してくる。
ちょっと近寄ろうものなら、羽でバシバシたたくような攻撃の動作もしてくるようになりました。
母は強し。
ふざけやがって。
もう怖いから部屋の中で洗濯物は干すようになりました。生乾きでまあ臭い。
ダブ男の時を狙って話をしようかとも思いましたが、卵を産んでからは常にダブ子が巣にいるようになりました。
それにダブ男を狙うのも卑怯な気がして、、、。
このままいくと卵が孵化し、ひなが生まれるのでしょう
そうなると、ダブ男とダブ子が虫とか取ってくるようになり、そのうちひなが成長して巣立っていく。
そしてまた帰ってきて巣を作って。
そのような生命のサイクルが、僕のベランダで延々と繰り返されることになります。
まだこのマンションに数年は住まないといけないわけで。
どうしようかなあ、と思いながら過ごしておりました。
そんなある日。
呼吸器内科の授業だったでしょうか。
ついにあの話がでたわけです。
そう 「クリプトコッカス」!
真菌(カビの仲間)によって起こる感染症で、環境中の菌を吸い込むことで主に肺に感染します。
場合によっては肺に病変をつくり、重症化すると髄膜炎などを引き起こすこともあると。
そして、その菌は鳩の糞などで汚染された環境から見つかることがあると!!
授業を聞きながらGAKUGAKU BURUBURU 震えが止まりませんでした。
窓は閉めているけど、実は自分はとても危険な場所で寝ているのではないか。
毎晩クリプトコッカスを吸い込みながら生活しているのではないか。
最近やたらと咳が出るようになった気がする。
これまでは どうしよっかなー、くらいだったのですが、これは本当になんとかせんといかん、という焦りに変わったわけです。
ただダブ子は相変わらず聞く耳をもたず。
話し合いを希望する僕に威嚇を続けます。
ただそんな日々持つ突然終わりを告げます。
確か僕が酔っ払って帰った時のことでした。
気が大きくなっていたので、窓をあけてダブ子に絡んでました。
不安とイライラがいりまじり、こちらも攻撃的になってしまいます。
「調子乗んなよ、お前。」
とその日は僕も引きませんでした。
するといつもはすぐ引っ込む僕が粘るのでダブ子も焦ったのでしょう。
羽での威嚇を始めました
その時でした
パキン という音がして
なんとダブ子は 羽を振り回した拍子に、自分で卵を割ってしまったのです。
「おい、やめろ!卵が!」
と落ち着かせようとしますが、余計に羽をスイングします
「お、俺のせいじゃないからな!」
ドキドキしながら窓を閉め、その日は眠りました。
次の日
目を覚ますと、ダブ子はいなくなっていました。
数日たってもダブ子もダブ男も戻っては来ず。
何とも言えない罪悪感にかられながら巣を片付けました。
.....あたしが悪いんか?
以上が、鳩と僕の話です。
今でもベランダに鳩がやってくると、僕は過剰に反応します。
そんな僕を見て、子供たちは不思議そうにしています。
「静かにしろや!」
と娘には怒られますが、鳩と僕の戦いの歴史を知っている妻は、この時だけは味方をしてくれます。
もう二度と、あのような悲劇を繰り返してはならない。
その一心で僕は鳩を追い払うのです
