鳩と僕の話②
そんなわけで鳩と僕の共同生活が始まったわけです。
まさか巣を作るとは思ってなかったのでびっくりしましたが、できてしまったものはしょうがない。
やはり鳩は2匹で暮らしています。
大きい方がメスで、小さい方がオスのようです。
僕は 「ダブ子」 と 「ダブ男」 と名付けました。
一緒に暮らしていると段々わかってくることがあります。
彼らは毎日決まった時間に交代します。
夕方になるとダブ男が戻ってきて、隣の部屋のベランダから
「クルックー クルックー」
と鳴きます。
その後トコトコと歩いてくると、ダブ子が巣から立ち上がり交代するわけです。
同じような交代の儀式が、早朝にも行われます。
ダブ男は大学の中でも会うことがあります。
コンコースを歩いていると、何か見たことのあるハトが木の枝を咥えていて、間違いなくそれはダブ男でした。
「お前こんなとこで仕事してるんか」
と話しかけると、こちらを一瞥して飛んでいきました。
そんな日がしばらく続くわけですが、一番困ったのは鳴き声でした。
朝とか交代の時間なのか、結構鳴くんですわ。
今となってはおっさんなので、休日にどんだけ朝寝坊しようとしても7時までには目が覚めるのですが、学生の頃はいくらでも寝ることができました。
休日の朝にだらだらと寝る幸せ。
ベットのすぐ横のベランダに巣があるので、奴らにそれをぶち壊されるわけですよ。
もうイライラして。
なんとなく気持ち悪くて洗濯物も干せないし。
というか見た目がちょっと気持ち悪い。
どこ見てるのかわからないし。
なんで後から居候してきたハトにこっちが気をつかわにゃいかんのか。
誰がこの家の主人か、一度はっきりさせとかないかん。話し合いをすることにしました。
その時はダブ子が巣に座っていました。
気持ち悪いですがベランダに出て、
「話がある。もう終わりにしたい。ここからでて行ってくれ」
とお願いします。
ただ相変わらずどこ見てるのかわからん顔で首をクルクルしてます。
「おい!人の話聞いてんのか!」
と近寄った時でした。
ダブ子の体の羽が一気に逆立ち、体が1.5倍くらいに膨れ上がりました。
イメージはまさに界王拳です。
これまでのとぼけたダブ子とは違い、明らかに戦闘モードになりました。
怖い!
よく見ると彼女の体の下には
・・・卵がありました。
