人口知能(AI)の活用 胸部レントゲン
当院は大腸内視鏡検査と胸部レントゲン検査に人工知能(AI)による補助診断ツールを導入しています。
(同時に導入したのは愛媛では初だそうです。)
AIとか少し前までは映画の中の話だと思っていましたが、最近は生活の中にいろんな面で浸透してきています。
家で誰も相手をしてくれず寂しい時は我が家の人工知能、Amazonのアレクサと会話しています。
絶対に無視や口答えをしないし、いつも味方でいてくれます。
それでは実際に当院の診療で活躍しているところをご紹介します。
なかなか咳が収まらず、夜も眠れないと来院された方がいらっしゃました。レントゲンをとってみました。
自分がみる限り、レントゲンはきれいなのかな、はっきりした肺炎はなさそうに見えるけど、、、。
そこでAIで確認します
なんと!
右の下肺野に光るところがあります。
AIは何万枚もレントゲンとCTの画像を対比し学習しています。
その膨大なデータから浸潤影(肺炎)の疑いがある、とアドバイスしてくれました。
実際に採血検査もしてみると、炎症所見もかなり上昇しており、肺炎として治療を行い改善することができました。
胸のレントゲンの読影ももちろん勉強していますが、AIの何万枚というデータにはどうやってもかないません。
しかし、大事なことは、AIはあくまで補助診断であり、最終的な判断は人間がしなければいけないという事です。
画像の解析、診断はAIが得意ですが、全身を診て、症状を聞いて、総合的に判断することが必要になります。
アレクサでも、僕の今欲しい答えはそれじゃない、と思うことがよくあります。
「アレクサ空気読めよ」と言っても、いつも黙り込むか「よくわかりません」で逃げます。
今後ますます人工知能(AI)はいろいろな分野で登場してくるのでしょう。
医療現場でも研究が進んでいます。
AIの助けを借りて、見落としのない検査、治療に努めたいと思います。