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麻疹ワクチンについて

[2024.03.16]

麻疹(はしか)の感染が日本でも広がってきているようです。

 

当院にも数日前からワクチン接種を希望される方からの電話の問い合わせが多くなってきました。

 

 

麻疹(はしか)について概要を説明します。

 

年齢に関係なく感染する可能性があり,とても広い範囲にひろがっていく非常に感染力の強いウイルスによる病気です。

免疫を持っていない人が感染すると、ほぼ100%が発症します。そのため小児だけではなく、大人も注意が必要な感染症です。

 

 

感染の約10~12日間の潜伏期間の後に、38℃程度の発熱やかぜ症状がはじまり、2~4日発熱が続いたあと、39℃以上の高熱とともに発しんが出現します。

通常は7日~10日で回復しますが、免疫力の回復には1か月程度必要です。

脅かすわけではありませんが、肺炎や脳症を引き起こすことがあり、数千人に1人の割合で死亡することがあります。

 

 

それではどのような人がワクチンが必要なのでしょうか。

 

一度麻しんにかかったことをしっかりと覚えている方,確認出来ている方はワクチン接種は不要です。

一度麻しんにかかると,麻しんの抗体はずっと続く(終生免疫)と言われています。(ただし非常に高齢の場合や免疫力が弱っている場合は別です。)

また同様に過去にワクチンを2回接種された方も追加のワクチン接種は必要ありません

 

今までの人生で麻しんにかかったことのない人,またワクチンを2回接種していない方がワクチン接種の対象になります。

 

2000年(平成12年)4月2日以降に生まれた方は,定期接種として2回の麻しん含有ワクチンを受けるチャンスがあったはずです。

しかし、それ以前に生まれた方は,定期接種としては1回のみ,あるいは定期接種のチャンスがなかった年代になります。

ある程度の年齢の方は、ワクチン接種はしていないと思いますが、逆に普通に感染した方も多くいられます。

 

 

現在 麻疹に対する単独のワクチンは流通しておらず、施行可能なものは麻しん風しんワクチン(MRワクチン)になります。

麻しん(はしか)と風しんを両方予防するためのワクチンです。

麻疹、風疹の抗体のどちらかを持つ方が打たれても問題ありません。

 

 

ただ今後、このワクチンも不足することが予想されています。

 

都会ではすでに入荷待ちとなっているところが多いようです。

 

限られた医療資源ですので、なるべく必要な方にワクチンを供給したいと考えています。

麻疹風疹ワクチンは小児の定期接種の項目です。

子どもたちの定期接種に影響が出るようなことだけは避けたいところです。

 

そのためワクチン接種を希望される方は、

 

1、母子手帳でワクチン接種歴の確認

2、麻疹の罹患歴の確認

 

を必ず行うようにしてください。

 

上記2点がわからない場合は、本当にワクチンが必要かどうか判断するため、当院では

採血検査で麻疹抗体の測定行っていただけます。

 

 

その上で麻疹風疹ワクチン接種が必要な方に、ワクチン接種を行うようにします。

必要な医療を必要な方に届けるため、ご理解ご協力をお願いいたします。

また、ワクチンの供給状況に変化がありましたらHPでご案内します。

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