便秘症
7月になりました。早いですね。暑いですね。
外に出るとモワッと暑くて、去年こんなに暑かったかしら?と毎年思います。
ちょっと外歩くだけで汗だらだらになります。
今日は「便秘」の話です。
便秘で悩まれている方はたくさんいらっしゃいます。
僕が研修医になったころは、便秘の治療は 便を柔らかくする緩下剤(マグミット、酸化マグネシウム)と お腹を動かす刺激性下剤(センノシド、プルゼニドetc)でたいてい大丈夫だ、と教わりました。
長いことそれで診られてきましたが、高マグネシウム血症であったり、耐性等の問題もあり、ずーっとそれだけというわけにはいきません。
最近は小腸に作用する薬など、便秘の新しい薬がどんどん発売されています。
便秘の治療は難しいです。
そもそも一口に便秘と言っても、実は原因によってちがいます。
①機能性便秘 : 腸の機能が低下することで便秘になります
・弛緩性便秘 : 大腸を動かす筋肉が緩んで、蠕動が弱まり便を運べなくなります
・痙攣性便秘 : 蠕動(便を運ぶ動き)がうまくおこらず、通過に時間がかかるために便秘になります
・直腸性便秘 : 直腸の便意を催すセンサーがうまく働かなくなります。
②器質性便秘 : 大腸の形自体が変化して便秘になります
③症候性便秘 : 他の疾患(甲状腺機能異常、etc)、ホルモンなどの影響で便秘になります
④薬剤性便秘 : 便秘を起こすことがある薬剤があります
ややこしいですよね。
便が出ないことにかわりはないのですが。
ただ器質性便秘(大腸の形自体がおかしい)などは、大腸がんのような重篤な疾患が隠れていることもあり注意が必要です。
便秘の原因をしっかり見極めて、それに合った薬を相談することが大事です。
ただすべての便秘の型でいえることは、規則正しい生活、適度な運動、食事は便秘のコントロールに非常に重要です。
歩くと腸も動きます。
治療の話はまた今度