婦人科がん検診とは
婦人科領域の「がん検診」には、子宮頸がん検診、子宮体がん検診、卵巣がん検診の3種類があります。
(子宮の入り口部分のを子宮頸部、子宮の奥の部分を体部といいます。)
子宮頸がん検診
一般的に子宮がん検診とは、子宮頸がん検診のことを指します。
子宮頸がんは30歳代から40歳代で多く診断されています。
子宮頸がんは、細胞が突然がん化するのではなく、軽度異形成→中等度異形成→高度異形成→上皮内癌→進行がんと数か月~数年かけて進行することが知られています。
子宮頸がん検診を20歳以降1~2年毎に行って、なるべく異形成の段階で早期発見し経過観察をしていくことで、進行がんになる前にしっかりと治療できるようにすることが目的です。(松山市に住民票のある方は1回/2年、子宮頸がん検診を1,300円で受けることができます。こちら)
日本では子宮頸がんのほぼ100%がHPV(ヒト・パピローマウイルス)感染によって発症することがわかっています。
子宮頸がん検診時に、HPV高リスク群の検査を同時に行うことで、さらに早期発見の感度を高められるとされています。
また、HPVは性行為で感染するため、性的接触前にHPVワクチンを接種することで将来的な子宮頸がんの発生そのものが抑制されます。若い世代の方たちがHPVワクチンを定期接種することで今後子宮頸がんの発生率を飛躍的に低下させることができると期待されています。
子宮体がん検診
子宮体がんは子宮内膜から発生するがんです。40歳から増加し、50歳代~60歳代に多く診断されています。
全く無症状の場合は、がん検診(細胞の検査)を受ける必要はありませんが、40歳以上の方で不正出血があったり、おりものに血液(赤~茶色)が混じるようなら、念のため子宮体がん検診をおすすめします。
特に、閉経後に不正出血がある場合は早めに受診して検査を受けるとこをおすすめします。
また、経腟超音波検査で子宮内膜が厚い場合は、自覚症状がなくても体がん検診を行うことがあります。
卵巣がん検診
卵巣がんもまた若年層から発症のリスクがあり、50歳前後で発症のピークを迎えます。
卵巣がんにも、通常は初期に自覚できる症状がほとんどないため、経腟超音波が発見のきっかけになることが多くあります。また、経腟超音波検査は、卵巣の腫れだけでなく子宮筋腫や一部の内膜症をみることもできるので、定期的な経腟超音波検査は婦人科疾患全般に有効といえます。
ただ、全ての人を対象にした検診で卵巣がんを早期発見することや卵巣がんの発症を予見することは難しいとも言われています。
下腹部に膨満感や違和感を感じるなどの自覚症状がある場合は、早めに受診して検査を受けることをおすすめします。
自費検診
項目 | 自費 |
診察代 | 3,000円 |
子宮頸がん検診 | 4,000円 |
子宮体がん検診(経腟超音波込み) | 6,000円 |
超音波(子宮卵巣) | 3,000円 |
結果郵送代 | 300円 |
例)子宮頸がん検診+超音波=10,000円 | |
例)子宮頸がん検診+子宮体がん検診=1,3000円(経腟超音波込み) |